Research vol.9

建築家 上野有里紗、美術家 立石従寛
小さく小さく分解した後に「何か次のことやろうぜ」と言ってくれる人がいたら、それがアートにおける「醸す」。

《きゅうかくうしお的醸す》プロジェクトの醸す人リサーチvol.9は、軽井沢・離山を舞台にした「暮らしの実験場」である「TŌGE | トウゲ」を運営する一般社団法人芸術文化離山の上野有里紗さんと立石従寛さん。建築家、芸術家としての活動の傍ら、「TŌGE」の活動をしているお二人に、プロジェクトの内容や運営について、また、それぞれの専門領域における「醸す」について伺った。

2022.2.20 SUN TEXT BY JUNKO YANO
撮影 @ULTRA STUDIO
今日は「TŌGE | トウゲ」のプロジェクトについてお話お伺いさせてください。まずはプロフィールから、よろしくお願いします。
宣伝美術
宣伝美術
矢野 純子

◉ 立石従寛(じゅかん)ー 美術家・音楽家を基本に色々やっている。 シカゴ生まれで幼少期から国を転々として、最近までロンドンにいたけど、日本に展示で来てコロナで帰れなくなった。そんな中、ご縁があって長野に引っ越すことになった。

♦︎ 上野有里紗ー 私は建築の設計をやっていて、私もロンドンが長くて、幼少期に3年。そのあと高校卒業まで日本にいて、イタリアに1年留学して、大学から10年くらいロンドンに居た。
美術史と建築の勉強してちょっと働いたりして。イギリスにいた最後の1年で従寛に会った。写真と建築で学科は別だったけど、話してみたら気が合って、長野に興味があると言っていて。
もともと家族が軽井沢に縁があり、幼少期からよく行っていた。軽井沢のリゾートっぽい雰囲気があまり好きではなかったけど、祖母が花の絵を描く画家で、軽井沢の草花を晩年描いていた。その祖母の作品を介して軽井沢の自然と触れあうようになった。

祖母の野草への想い

♦︎ Aー 祖母が晩年に、軽井沢の消えゆく野草に対して感謝の気持ちを伝えたいから、山の奥に野草園をつくりたいと。 そこで母が、後にアンディ(詳しくは「醸すリサーチvol.8」へ )のボスになるポール・スミザーさんに、山のマスタープランを依頼。植林に覆われていた離山(はなれやま)を、どうしたら元の状態・またはより良い状態に持っていけるか、というのを一緒に考えてもらい、祖母のために野草園をつくることになった。 そこから、建築家である私が「何かやらなきゃな」と。 もともとアーティストインレジデンスをやりたくて、友人のアーティストたちが離山に来ると、みんな感動してインスピレーションを得て帰っていくということがあったので、これを体系化したいと思い、従寛に声をかけた。 アンディとはロンドンで知り合って、日本で仕事を探しているときにポールさんを紹介した。彼に渡されたプロジェクトの第一号が離山で、それが5年前。

二人の役割は?
宣伝美術 矢野
役割が違うのではなく、それぞれが独立したパートナー

♦︎ Aー 今はお互いやりたいことをやっている。

◉ Jー 基本はやりたいように。木のドリンクの話もどこからともなく。僕からだった気はするけど。
離山にお呼びするとみんな楽しそうだし、山の中を歩いているとインスピレーションを受ける。「木を食べることに興味がある」「家具作りたい」「泥染めしたい」とか、来てくれた方のやりたいことと、いろんな条件が重なった時に同時多発的にプロジェクトが立ち上がる。
「TŌGE」は設計事務所とか弁護士事務所のような感じで、役割が違うのではなく、それぞれ独立したパートナーという感じで、そういえばこないだこんな人がこんなことやりたいって言ってたよ、というのを共有して、みんなでやる・やらないを決めている。

TŌGEは、上野さん立石さんも代表理事を務める一般社団法人芸術文化離山(2021年2月設立)に​よって企画・運営されている。

https://www.toge.art/about

TŌGEのコンセプトと二人の興味

♦︎ Aー TŌGEのサイトにも出しているけど「食・育・住」という3つのカテゴリで進めている。食は木のドリンク、育は木工で家具作ってみようとか、住はアーティストインレジデンス。この3つのカテゴリや大きなコンセプトは最初に詰めた。

◉ Jー もともと有里紗は、田園都市や、軽井沢という人為的な自然があるところとか「都会と自然の境界」に興味があった。
僕は美術家として、人間ではないノンヒューマンについて考えていくことをしていた。
21世紀的な「自然に回帰していこう」という文脈の中で、都心から自然を眺めるのでなく、自然の中から都心のことを考えること、つまり21世紀的な「人と自然と人工物の関係性」を考えることに興味があった。

境界への興味や、その関係性を考え続けているというところに2人の共通点があり、TŌGEの活動にもリンクしている。
宣伝美術 矢野

◉ Jー 小さなプロジェクトが積み重なっていくことでTŌGEという大きなプロジェクトになる。TŌGEのInstagramのアカウントも「 @toge.projectsにしている。

TŌGEウェブサイトより https://www.toge.art/concept

プロジェクトのゴールはある?
宣伝美術 矢野
軽井沢のコミュニティが繋がる場に

♦︎ Aー 最終ゴールはないけど通過地点はある。今、山で色々やっているけど、呼べているのは自分たちの仲間が多くて、もっとパブリックに開かれたものをつくっていきたい。
最近軽井沢は移住者も増えてデモグラフィックが変わってきている中で、地元の人や移住者やいろんな人たちが集まって様々な活動が起きる場があまりないように見えて。山と自然を介して、それをみんなでできたら、というのが通過地点。

峠=それぞれが次に行くためにひと休みするところ

◉ Jー 「峠」という名前に込められた想いがあって。この土地は碓氷峠(うすいとうげ)に面しているところで、この峠がすごい珍しい。どうなっているかっていうと、断層が集まっていたり山脈が南北に通っていて、日本海側と関東平野をつなぐ数少ない場所。本州の真ん中に位置する”日本の峠”とも言える場所。

つまり昔から「大きな移動をする人たちの中継地点」だった。中継地点だから、人は一回ここで休んで気力体力を回復させて、どっちかに行く。離山近くの中軽井沢の旧地名が「沓掛(くつかけ)※」というくらい。

ここを訪れるのは、昔は貿易の人たちだったけど、そのうち、夏だけを過ごす人とか、子供の教育のために10~20年くらい住んでまた次の場所に行く人とか。タイムスパンは流動的に伸び縮みしているけど、「次にどこかへ行くためにとどまり、何か準備したり、何かを得て養う峠」という意味では変わっていない気がする。

沓掛(くつかけ)…日本各地の宿駅に残る地名。旅人が草鞋(わらじ)や馬の沓をささげて神に旅の平穏を祈ったことに由来するといわれる。特に中山道の浅間三宿のうちの沓掛宿(長野県軽井沢町)が有名で、現在はしなの鉄道の中軽井沢駅がある。

それぞれの峠を越えられる環境がつくれたらゴール

◉ Jー ちょっと話が大きくなるけど、21世紀における僕らの暮らし方、人間と自然の関係性が、これまでになく大きく変わろうとしていること自体が「大きな峠」ではないか。そう思った時に、この峠を越えた先の次の暮らし方を想像して、それに向けて準備して、養ったら次に行く。そんな環境をつくれたら、それがゴール。

峠は人によって違う。人類にとっての大きな峠もあるし、有里紗にとっての峠、僕にとっての峠、みんなそれぞれの峠があって、タイミングもちょっとずつ違うし。
だから、TŌGEがこの時だけあれば良い、というよりは、「峠を越えられる環境」としてちゃんと泊まれる家があって、何か作れる場所があって、何か育てられて消費して、暮らしそのものが回る環境ができたら、あとは放っておいても、きっとずっとあるんじゃないか、という仮説は持っている。

大きな流れのひとつのハブになればよい、という感じだよね。離山に関しては、アンディに任せている?
映像 松澤

♦︎ Aー アンディから学ぶことは多い。そこで生活していて生態系に関する理解は彼の方があるから、プロフェッショナルとしてのリスペクトしている。

◉ Jー 任せた結果がいつも良いし、とても素敵。彼から学ぶことはメチャメチャ多いし、信頼している。

お2人もアンディも含めて、良い関係を築けているのはなぜ?
映像 松澤

♦︎ Aー TŌGEがスタートして1年半くらいで、まだ始まったばかりだから、というのはある。

◉ Jー 山の力。恒常的な「場所」があることは大きいのでは。

♦︎ Aー 葉っぱ採りに行かなきゃ、とかね。あのあたりは”気が良い”、というのもある。山がメンバーの一人みたいな。

◉ Jー とても大きなメンバー。

アンディとも「境界」の話やTŌGEのコンセプトの話をする?
宣伝美術 矢野

♦︎ Aー 共有はする。100%同調ではないけど、「いいんじゃない?」みたいな感じ。私たち二人は言語が近いからやりとりも多い。アンディはアンディなりの自然との向き合い方があるから。

◉ Jー 僕らは、良くも悪くもアカデミックな雰囲気が好きで、そういう癖がある。アンディはそういうのに反発してやっている気がするけど、そこもお互いにリスペクトしている。

♦︎Aー お互いに面白いなぁと思って見ている気はする。

ビジョンに強く共感しているから一緒に何かやり遂げよう、という感じではなさそう
宣伝美術 矢野

♦︎ Aー ゆるさが良いのかも。

◉ Jー 腐敗と発酵の違いの話になるけど、僕的な解釈でいうと「一度小さく小さく分解した後に、一緒に何か次のことやろうぜって自分に言ってくれる人が居るか居ないか」。そういう人が居なければ腐っていくし、居たらイオンが発生して活性していく。
つまりみんなそれぞれにやりたいことがあるんだけど、それを分解していくと超身体的な感覚で「やっぱ山でなんかやるの気持ちいいよね」というプリミティブな肌感覚的な共有経験があって、それをみんなが勝手に活性化しているから、いい感じに発酵されている気がする。

狙って次につなげていくのでなく、自然につながっていけば、という感じ
宣伝美術 矢野

♦︎ Aー 普段の仕事は設計事務所を3人でやっていて、そこではビジョンのすり合わせをしっかりする。そこからあまりずれないようにと意識しているけど、それに比べてTŌGEはもっとオーガニックな繋がり。普通の組織とは関係性の作り方が違うかも。

◉ Jー 僕も3人でキュレーションのコレクティブやっているから、そういう意味ではコレクティブのやり方に慣れているのはあるかも。

TŌGEに関して余裕が生まれる理由は?対自然でコントロールできないからなのか、二人ともメインの仕事があってTŌGEではチャレンジしてるからなのか。
映像 松澤

◉ Jー 「対自然だから」というのに近い。
人って向き合うと、相手を見てその人と自分とのパワーバランスとか考えてしまうからぶつかるけど、対自然になると二人が横並びになる。ソファーに座って映画見る感じ。そうなった瞬間パワーバランスとかどうでもよくなって、「これいいよね」「これどうしようか」と協調性が増していく気がしていて。
自然だから良い感じ、ということではない。「人と向かい合っている」か「自然と向き合うことで人と横並びでいる」かの違いだと思う。

◉ Jー 有里紗の ULTRA STUDIO は、「建築」と「3人」という関係性になっているから、向き合って歪みあうことがあっても最終的には「建築」と対話している「協調している人たち」。
僕もコレクティブとしてやってる時は、それぞれに美意識や思想があって3人が完全に同期することはないけど、みんなアートが好きだから「アート」と「3人」になる。だから3人でちゃんとつくれるもの、これならみんなハッピーっていうものをつくりましょう、と。
どちらも、「何か大きなものを見ている3人」という図。

きゅうかくうしおの話だけど、我々は「自分たち」を対象にしている点で難しさはあるかも。しかも人によって関わり方に差がある。自分の強みを生かして役割を宣言する人もいるし、同じ対象を見て横並びを求める人もいる。その差は感じる。
映像 松澤

◉ Jー さっきの役割の話に戻るけど、山とか持続しているものたちをみていくと、役割ってあるようでない。山の中でのカラマツの役割なんて無い。

♦︎ Aー 無いというか色々やってますけど、みたいな。

◉ Jー カラマツって山では高く細く伸びているけれど、平地の畑の中にいるカラマツは極太でフサフサして健康そうだったり、こないだ富士山でめちゃめちゃ低いカラマツも見た。こんなに違うのものかと驚いた。
そうやって状況によっても役割は変わっていくから、さっきのパートナー制もそれで、個々にしたいことがあるんだけど、それをすり合わせていきましょう、という。分業していないから持続的なのかもしれない。

醸すプロジェクトを始めてからそれはすごい感じてきた。きゅうかくうしおはいつも辛くて...
映像 松澤

♦︎ Aー TŌGEは「フェアネス」を大事にしている。

◉ Jー リスペクトのない人と一緒にやるのはしんどい。

きゅうかくうしおは、それぞれリスペクトはあるけどそれがシェアできていないのかも。その感覚のすり合わせやリスペクトの伝え方が重要。
映像 松澤

◉ Jー 有里紗とはその感覚が珍しく合っているかも。気にするところが近い。

関わる人が増えたり、お金が絡むと大変になる。ちなみにTŌGEの活動に個人的なルールはある?
映像 松澤

◉ Jー 僕の場合は、「土地の持ち主」と「そこで何かやらせてもらっている人」という関係は気にしている。山のものを使って私的なこと、私物化はしないようにしている。

♦︎ Aー 「無理しない」というのはあるかもしれない。TŌGEがもう辛くて、みたいになっちゃったら終わるから。週末潰して、徹夜してやれば本当はもっとできるけど、それがずっと続いたらフィジカル的に辛い。年1とか、集中的にやるべき時はやれるけど。

関係者がルールを破ったらどうするか。
映像 松澤

◉ Jー 僕はめっちゃ言うし怒る。

♦︎ Aー 価値観の違いだから。人間、癖だからね。人は変わらない。

◉ Jー 変わらないよね。

自分がそうだったら変わりたいとは思うけど。
映像 松澤

◉ Jー やっぱり根本的なところで、結局「リスペクト」や「フェアネス」だと思う。

♦︎ Aー プロジェクトやるにあたって、いろんな職能の人が集まると難しい。コミット度が違うのは職種にもよるから。
例えば私は建築設計として、TŌGEに関してまだ建築的なコミットメントをしていないけど、従寛は写真を撮ったりしていて、コミットメントの度合いが違う。それは職能が違うからしょうがないけど、難しい。
複合チームだから強いけど、複合チームだからどこかにしわ寄せがいく、というのもある。

◉ Jー さっきのルールに近いけど「基本、離山に関係すること」って決めてる。木食人に関しても、離山以外でつくらないかという話があるけど、それはTŌGEではやらない。

最初のコンセプトがしっかりしているから、ブレない。
映像 松澤

♦︎ Aー 最初に詰めてよかった。アートとは、建築とは、という話も最初にしていた。

◉ Jー 「アートとは、問いを投げかけることで、新しい視点を日常生活に埋め込む行為。」

作品観てビビっときて、帰るときにはすでに埋め込まれて、例えば電柱の見え方が変わっていたり、これは何なんだって思ってもらえたら、それはアート。

♦︎ Aー 「建築とは、日常生活への空間介入で、機能性を超えた世界をみいだしていく行為。」

建築って何かに対してこうである、という定義をしがちで。建物と建築の違い、アートと建築の違い、ってなんなんだろうと考えた結果こういう文章になっている。
私の中の定義で、機能性だけでつくられたものってつまらないし、それを超えた何かをつくっていくという気概がないと建築でつくっていけないと思っていて、それが何かのシンボルだったりストーリーだったり、使う人・来る人に別のものを喚起させることが大事だと思う。
つくっていくプロセスでも、合理的に全部を解いていくのでなく、もう1レイヤーを創作に入れていくことが大事だと思っている。

◉ Jー TŌGEで「食・育・住」を回していくために、中心にアートと建築がある。さっきのアートと建築の定義を、衣食住それぞれに実装していく感じ。
その実装したものがグルグル回っていって、TŌGEのプロジェクトが広がっていく。

TŌGE初期コンセプトシートより
アートにおける醸すとは?
映像 松澤

◉ Jー さっきの話だけど、分解していって、次に使えるものを引っ張ってきて作り直す、次に一緒にやる人たちと出会うこと。そうすると物事が活性化していく。

ー 建築における醸すとは?
映像 松澤

♦︎ Aー ちょっと考えたい。

◉ Jー いくつかの話が並行するんだけど、RCAにいたとき「いい作品とは何ですか?」と自分の教授に聞いた時に返ってきた戦略的なフレームがあって。
「いい作品とは、作家・鑑賞者・社会というこの三角形全てがちゃんとストーリーテリングできること」

アートでよくあるのは、社会や鑑賞者も無視して”作家の想いだけ”でつくること。次によくあるのは、いかにその場で鑑賞者を感動させるか・何かを埋め込むか。それは社会を考えてないから、その場の快楽である”エンターテインメント”。
あるいはその場の鑑賞者のことを考えずに社会のことだけ考えた作品なら”論文”で良い。喜んでもらえる絵を描く、社会のニーズに応える、ということであれば、それはクライアントニーズを満たす課題解決=”デザイン”だよね、という。

◉ Jー アートにおける良い作品というのは、その人でないと作れない強い原動力が起点にあって、鑑賞者にちゃんと響く何かがあって、響いた先にその人が社会に対して何かアクションして、結果的に社会が変わった先に作家の生き方も変わって、という循環が起きる作品。

それをやろうとしていくと、自然と自分のやりたいことを分解して、どこだったら人に喜んでもらえるか。でもそれはあくまでも自分のやりたいことや思いの分解だから、ちゃんと繋がる。

だからアートにおける醸すって、まずは自分をとにかく分解する。その中で、全部捨ててでも残って、鑑賞者が酵母だったときに喰ってくれて活性化していくものを探していく行為な気がする。

その考え方はRCAで得た?
映像 松澤

◉ Jー これは昔から。でもより意識したのは大学でかな。大学院はシステムデザインだったからシステムばっかり考えてたし。学部は感情的なこととシステム的なこと両方を問われる研究室だった。

♦︎ Aー 従寛っぽい。愛に行き着いてる。

有里紗さんは今までの学びの中で影響受けたことは?
映像 松澤

♦︎ Aー 学問より生活や人からの影響が大きい。学問にはいつも反発していた。
最初はガチガチの理論をやっていたけど、理論の行き着く先って何だろうって建築をつくる方に行って、行った先が建築のことを一切やらないところで。
その学問に影響は受けているけど、それに反発することを求められる教育ばかり受けてきて、結果こうなった、みたいな。
「常に疑う」ってロンドン的かもしれない。常に問いを持って疑え、と。

プロフィールに書いてあった「常に疑問を持つ」に繋がっている。幼少のころの軽井沢への違和感も今の原動力に繋がる?
宣伝美術 矢野

♦︎ Aー それはある。幼少期に軽井沢に感じられなかった土臭さを、自分なりに発見して提示したいというのはある。旧態依然とした軽井沢像を少し変えたい、というのが自分の中のTŌGEの根底にある。

エネルギー源が二人ともしっかりしている。それがあるからこのプロジェクトは、一過性ではなく持続的にうまく回っているのではないだろうか。
映像
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松澤 聡
コレクティブとしての活動の話を聞き、「何をするか」の前に、人間関係の構築の重要性を改めて感じた。
分解についての解釈も腑に落ちた。きゅうかくうしおが作品を構築していくにあたり、我々に何かの共通項があれば、それが次の作品の種になるのかもしれない。
宣伝美術
宣伝美術
矢野 純子
TŌGE

軽井沢町の離山を舞台に、日々の暮らしを見つめ直す「暮らしの実験場」。人・自然・人工物の新たな新陳代謝、をコンセプトに食・育・住のプロジェクトを展開。

https://www.toge.art
https://www.instagram.com/toge.projects/

今回の醸す人 上野有里紗(建築家)

都市文化を批評的にとらえなおしつつ、建築的介入を創り出す活動をしている建築設計事務所ULTRA STUDIO 共同主宰。
Goldsmiths, University of London にて視覚文化論学首席卒業後、2010年から2012年にかけてロンドンのオルタナティブスペースに展覧会企画に携わる。AA School、Royal College of Art にて建築修士号取得。ロンドン・東京の設計事務所勤務を経て、現職。

http://ultrastudio.jp
https://www.instagram.com/alyssa.ueno/

今回の醸す人 立石従寛(美術家)

仮想世界に流れる人間像の観察をテーマにインスタレーション作品を展開する。
また、キュレートリアル・スペース「The 5th Floor」の立ち上げ・運営やHB.Collectiveとしてのキュレーション業、音楽・音響制作業なども作品制作の一環として捉え幅広く活動する。2017年に渡英、Royal College of Art美術修士号修了(論文首席)。
「The 5th Floor」代表。

https://ja.the5thfloor.org
https://jukan.co
https://twitter.com/jukantateisi
https://www.instagram.com/jukantateisi/

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